不動産投資とは「不動産を購入して運用・管理し、家賃収入や売却益を得る」仕組みの投資です。ここでは不動産投資について初心者でも理解できる基本的な仕組みやメリット、魅力、運用方法、始め方などについて解説します。以下のオプションで不動産投資について学びましょう。
不動産投資で利益が出る2つの仕組み
不動産投資で得られる利益は、購入した不動産を他の人に貸し出すことで得られる家賃収入と、所有している不動産を購入時よりも価値が高まったタイミングで売りに出すことで得られる売却益の2つに大別されます。それぞれを、インカムゲインとキャピタルゲインとよびます。
1. インカムゲイン(家賃収入)
インカムゲイン(家賃収入)で稼ぐ不動産投資は、コツコツと稼ぐモデルです。家賃は毎月変わるものではないため、ほかの金融商品に比べて景気変動の影響を受けることが少ないといわれています。
家賃収入に対して、どれだけの経費(管理費や修繕費など)とローンの返済額があるかで、月々の収支が赤字か黒字かが決まります。
2. キャピタルゲイン(売買益)
キャピタルゲイン(売買益)とは、不動産を購入した価格よりも、高い価格で売却することで得られる投資です。不動産価格が上り調子の時代・エリアであれば、売買収益を期待して取り組みます。
家賃収入と売買益の両方を得られることも
実際、バブル期には、不動産投資はこのキャピタルゲインを主目的としたものが多く、家賃収入は二の次というスタイルが一般的でした。しかし、現在はキャピタルゲインを主目的とするよりも、長期での月々の家賃収入を狙った投資が主流です。ただし不動産市況を捉えて、キャピタルゲインを得る方も一定数はいる状況です。
代表的な不動産投資
不動産投資には、いくつかの種類が存在しますが、一般的に不動産投資の文脈でよく出てくるものは、区分マンション投資と一棟マンション投資(一棟アパート投資)でしょう。区分とはマンションの中にある一戸単位(個別に販売される単位)で所有し、投資を行うものです。
区分マンション、特にワンルームマンション投資は、一棟マンション投資・一棟アパート投資や戸建て投資に比べ初期にかかる投資費用が抑えられるため、初心者でも手が出しやすい不動産投資です。
一棟マンション投資・一棟アパート投資は、一棟まるまる所有し投資を行う方法です。一棟なので、初期費とともにランニングコストも多く必要で、リスクが区分投資に比べ上がってしまいます。
不動産投資へのアプローチ方法
いくつかの種類がある不動産投資ですが、投資目的や考え方、ご自身の資産状況などによって、選ぶ物件は変わってきます。重視するポイントによって、次のようなアプローチが考えられます。
資産運用での失敗を限りなく減らしたい「堅実派」
不動産投資に対して堅実派の人は、将来的な需要予測などをじっくり詳しく調べます。そして購入する前にも金融機関の融資条件や金利、修繕やメンテナンス費用などを考慮したうえで「トータルで収益が見込める物件かどうか」を慎重に判断します。
大きな利益を求めるというよりは、失敗をしないように慎重に投資をしていくタイプです。
リスク分散の投資を行う「バランス重視派」
リスクを分散して慎重な投資方法をとる場合、複数の物件に投資をします。例えば、1件目は都内の単身用のワンルームマンションを購入して、2件目は大阪に単身用のアパートを購入する、もしくは福岡のコンパクトマンションを購入するなどです。
複数の地域や用途の異なる物件に投資をすることで、市場変動や需要変動に強いポートフォリオを構築することができます。さらに複数の物件を持つことで、入居率の低下も分散することが可能です。
分散として考えられる別の方法としては、不動産投資信託(REIT)への投資が挙げられます。ローンを活用しレバレッジをかけられる現物の不動産投資とは異なり自己資金分の投資規模になりますが、ネットの証券会社では100円から投資でき、複数物件への分散投資効果を享受することができます。
所得税率の高さが気になる「節税派」
所得税の税率が高く、住民税と合わせて55%という高い税率で税金を納めている人は、重い税負担をなんとかしたいと考えます。所得税率が高い場合、不動産投資をすることによって一時的に不動産所得のマイナス(赤字)状態を作り出し、結果的に所得税額を抑えることが可能な場合があります。
課税対象になる所得額を減らすには、購入した不動産の建物価格を経費として計上する費用「減価償却費」を活用します。例えば、築年数25年の木造アパートを購入すれば、経費として4年間は減価償却費を所得からマイナスすることが可能です。
Advertisement